番外編:'06トルコ皆既日食 体験記3
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2006年3月29日(水)、いよいよ皆既日食です! 皆既日食では太陽と月の縁が接する瞬間が合計4回あり、「第○接触」という言い方をします。 観測地(トルコ・コンヤ リクソスホテル)では下記時刻でした。
 第一接触   12:41:44   太陽と月が外接し、重なり始める(欠け始め)
 第二接触   13:57:58   太陽と月が内接し、太陽が完全に隠れる
 第三接触   14:01:33   太陽が再び現れる
 第四接触   15:15:45   太陽と月が離れる(欠け終わり)
 皆既継続   3分35秒    


6:45頃、日の出後の部屋からの眺め。 『サンライズウォッチ』を楽しもうと思っていたのですが、ちょっと遅かった・・・。

11:00頃、日暈が出るような薄雲が空を覆っていてどうなることかと思いましたが、 その後何とかすっきりと晴れてくれました。
(黒い点々はレンズの汚れ(^^; )
13:45頃、部分食中のピンホール投影(紙に小さな穴を開けて太陽の光を通し別の紙に映す)。三日月型が並んでいるのがわかるかな?
13:56頃、皆既の2分くらい前。金星が見えているのに気づきました。(中央、上寄り)

皆既の1分くらい前。空が茜色に染まっています。


そして皆既!わずかに地上が入った風景。 画質を落としてしまったので分かりにくいですが、右下、 木の天辺をほぼ水平に右へたどった写真縁のところに かろうじて写っている白い点は金星です。

ちょっと時刻を戻して、左から、
12:41:44 部分食開始
13:10頃
13:25頃
13:53頃
皆既前ダイヤモンドリング
皆既(内部コロナ)

皆既(プロミネンス)
皆既(外部コロナ)
皆既後ダイヤモンドリング1

皆既後ダイヤモンドリング2
皆既後ダイヤモンドリング3
14:06頃 部分食
14:16頃 部分食。私の観測はここで終了
皆既中は何とかカメラの液晶の文字が読める暗闇。 双眼鏡で太陽を観察したのですが、 左上と右下に長く長くコロナが伸びていて、 その流線は言葉にできないほど美しかったです! (コロナの形は太陽の活動が活発かどうかによって見え方が異なります。 活動極小期の現在は赤道方向にのびた偏平な形、 極大期には全方向に伸びた円形になります。) 色は何色だろう?よく覚えていませんが、 真白ではなくほんのわずか黄色味があったように思います。 紅いプロミネンスもたくさん見られました。
皆既前から割と強めの風が吹いていたたため寒かったのですが、 皆既中は特に寒かったです。 改めて、太陽の光があるのとないのとでは大違い、 太陽の恵みはすごいんだなぁと思いました。 前回は、ねぐらに帰る鳥に気づいたのですが、 今回は全く気づきませんでした。 それだけ、皆既日食に目が釘付けになっていたのでしょうか? あるいは、本当に鳥はいなかったかな? 普段、3分は長いなぁと感じるのに、この時はとても短く 「あぁ〜、あっという間に終わってしまったぁ」という感じの 幻想的なひと時でした。
自分の感覚を使っての自然体験は本当に感動し、心に残ります。 やはり「体験第一」ですね。 このように写真を撮りましたが、皆既日食時のコロナやプロミネンスは明暗の差が大きく、 写真やビデオなどでは肉眼で見たそのままを写すことはできません。 ここに掲載した写真も自分の目で見たものとは違います。 「人の眼」というレンズはとても高性能なようです。 もし機会があるのなら、実際にどのように見えるのか、ぜひ一度ご体験あれ。

日食観測後、すぐにアンカラ経由イスタンブールへ向けて出発。 途中の街並みです。 どこも街路樹は松が多かったように思います。

バスの中から『サンセットウォッチ』。 かなり雲に覆われた空は黄金色に輝き、 そして刻々と色が変化してとても美しかったです。 それにしても、皆既日食中は曇らなくて本当に良かった!

ちなみに、今後日本で見られる皆既日食は、 以下の通りで茨城でも見られます! 頑張って長生きしましょう!

      2009年7月22日 屋久島から奄美大島
      2035年9月2日  茨城と富山を結ぶ一帯

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